〔編〕ヴァルター・グロピウス、L・モホリ=ナギ
〔日本語版編集委員〕利光 功、宮島久雄、貞包博幸
〔体裁〕B5判変型、並製、カバー装
bauhausの名をモダンデザインの歴史に刻んだ
「バウハウス叢書」の日本語版、待望の復刊
●「バウハウス叢書」とは?
1919年、ドイツ・ヴァイマールの地でヴァルター・ グロピウスの提唱により設立された芸術総合学校、バウハウス。
ヴァイマールからデッサウに移転した1925年から刊行が開始された「バウハウス叢書」(BAUHAUSBÜCHER)は、グロピウスとバウハウスの基礎教育を支えたL・モホリ=ナギの共同で企画・編集がなされました。
「すべての造形領域は相互に密接に関連しており、専門分野に縛られた現代人に多方面にわたる論考を提供し、その視野を広げること」を理念に掲げたこの叢書は、バウハウスで教鞭を執ったパウル・クレー、ヴァシリー・カンディンスキー、オスカー・シュレンマーばかりでなく、当時最先端の芸術運動を担ったピート・モンドリアンやテオ・ファン・ドゥースブルフ、アルベール・グレーズやカジミール・マレーヴィチらを著者に迎えるなど、まさにバウハウスの多様性を象徴する企てでした。
叢書のラインナップは当初40タイトル以上を予定していたとされますが、バウハウス解体のため、最終的に刊行されたのは14巻のみでした。しかしながらまさしく「未刊のプロジェクト」であった本叢書は、モダン・デザインの基本図書として現代まで長く読み継がれています。
小社では過去に、オリジナルのハードカバーの趣をそのままに、造本・装釘・レイアウトにいたるまで留意した日本語版を刊行しました(1991年〜95年刊行)。
バウハウス創設から100年を迎える本年、オリジナル叢書が廉価版としてペーパーバック版も同時刊行していたことにちなみ、造本を上製から並製に改め、100周年記念「新装版 バウハウス叢書」として復刊します。