みずから語る生涯
ジャン・プティ 著
田路貴浩・松本裕 訳
A5判上製カバー装
本文700頁
重版出来!
本書はJean Petit : Le Corbusier lui-même, Éditions Rousseau, 1970の全訳である。
本書はル・コルビュジエ自身が承認した伝記としてきわめて特異な資料であり、これがル・コルビュジエの邦訳文献資料体に加わる意義は大きい。
本書全体はジャン・プティの編纂によるもので、前半はル・コルビュジエの年譜、後半は各種資料やリストとなっている。年譜はル・コルビュジエ自身による回顧や手紙などを中心に編年体でまとめられている。
本書の冒頭にはル・コルビュジエからジャン・プティへと送られた手書きのメッセージが掲載されているが、これによるとル・コルビュジエが本書の内容を1965年8 月16日に承認したことがわかる。ル・コルビュジエはその直後、1965年8月27日に休暇小屋のある南仏カプ=マルタンの海で亡くなった。激動の人生の終演を予感していたのだろうか。こうして本書はル・コルビュジエのル・コルビュジエ自身による生涯の記録として後世に残されたのである。
(「訳者あとがき」より抜粋)